こんにちは!
上田です。
PB SWISS TOOLS(ピービースイスツールズ)はその名にもある様に、140年の歴史を持ちスイスに本拠地を構えるスクリュードライバーを主とした工具製造メーカーです。
世界中で多種多様な職種やユーザーから、高い評価をえているメーカーでもあります。
メーカーカタログの表紙にも掲載されている「work with the best」というフレーズが示す様に、最高の仕事をする為に必要となる、一定した高い品質の製品の供給は元より、エンドユーザーの要望を取り入れつつ作業性の高い製品の開発を日々行っているメーカーでもあります。
やはりPBといえば、ドライバーやヘックスレンチ、あるいは無反動ハンマー等を連想される方々が多いのではないかと思いますが、タガネやチゼルという工具分野でも非常に評価が高いメーカーでもあります。
こちらのレッドパウダー塗装が施された薄型スロットタガネシリーズは、車関係では多くの鈑金職人さんに、昔から愛用されているツールです。
一般的なタガネよりも薄いにも関わらず、ドライバー等でも評価が高いPB独自の鋼材を使用している為、刃の硬度が高く、耐久面での評価の声を耳にします。
近年はやや少なくなった様に思えますが、スポット溶接を剥がす際に、スポットカッターを使用した後、スロットタガネを使用するというのはある意味定石でもありました。
先端の刃の形状は2種類あり、スタンダードとなる先端部のみに刃が設けられた形状と側面にも刃を設けたサイドカッター付の2種類があります。
また、先端部に角度を設けたベントタイプも後に設定されました。
サイドカッター付は、先ほどのスポット溶接剥がしの際に重宝され、ベントタイプは車内の床面に施されているアンダーコート等を剥がす際に重宝します。
また、同材質にてスロットタガネより小型の平タガネもあります。
全長が短く、一般的なタガネに近い形状といます。
こちらのタガネは、叩く際の安全性と扱いやすさを両立させたドライバーグリップ付モデルです。
グリップエンドに径を大きくした打面が設けられ、内部でタガネ部と直結しています。
タガネドライバーに使用されているタガネ部は、PBで電工用タガネとして紹介されている製品を使用しています。
因みに名称が電工用となっていますが、使用されているユーザーは他業種の方の方が多い様に感じられます。
この電工用タガネは他のメーカーでもあまり設定がないタイプで、長く細い形状となっているのが特徴です。
また、先端の刃幅&軸長が、ラインナップされている種類が非常に多く、用途に合わせてベストなタイプを選択する事が可能です。
車関係でも需要は多く、マフラー等や奥まった箇所のナメてしまったボルト&ナット切断などに利用されています。
さらに、この電工用タガネを短くした様な形状となっているのが、PBのスタンダード平タガネとなります。
こちらも電工用タガネ同様、サイズが幅広くラインナップされています。
尚、電工用/平タガネ等のグリップエンドの打撃面は、高周波焼き入れ処理が施され、表面は固く、内部は粘り強さを持たせた性質とし、破損、欠け等を防ぎ、安全性を高めています。
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その他に変わった形状としては、こちらのクロスカットタガネと呼ばれるタイプも存在します。
先端は細くなっていますが、刃は平タガネ形状となっているので、ピンポイントで作業されるケースなどにはこの細さが重宝します。
余談ですが、PBタガネシリーズは、ドライバー等と同様の硬度を持っています。
製造後、HRC 58-60の間の硬度を有している事を確認した後、製品として出荷されます。
素材から始まり、製造、出荷に至るまで、非常に細かい検査から精度の高い製造工程を経て、全世界70か国以上に供給されているスイスのハンドツ-ルメーカー、それがPB SWISS TOOLSのタガネです。