こんにちは!桑山です!
機械加工屋さんにバイク部品の加工を依頼してきました。
加工待ちのスリーブやポルシェのシリンダー、ランボルギーニの箱が無造作に置かれ、この先どんな加工を施すのか興味津々。
機械の上に並ぶ、使い古されたスナップオンのレンチが美しいこと・・
思わずシャッターを押してしまいました。
さて今日はニッパーのお話。
工具屋に従事する前のこと。
もちろんブランド工具の事など、ほとんど知らず、アメリカ特集の雑誌で目にしたSnap-onやMAC Tools の存在を知っているのが精一杯。
工具と言えば、大半はホームセンターで手に入れた物が中心で、渋谷の某大型DIY ショップのショーケースに並ぶ、Snap-onは雲の上存在でした。
ニッパーも祖父が使っていた御下がりを研ぎ直して使っていましたので、ニッパーの性能も、その御下がりが基準なわけです。
ある日、自転車の鍵を無くし、猛暑の中、半日以上かけてワイヤー錠を切断した遠い記憶がありますが、あまりの苦痛に自分を呪ったのを思い出します。
工具屋に勤め始めは驚く事ばかりでしたが、その中で一際衝撃だったのが、このクニペックスのニッパー。
あの、忌々しい思い出のワイヤーを、あっさりと切断し、呆気に取られた記憶があります。
その後も驚きは続きますが、片手でスプリングを簡単に切ってしまうニッパーが、この世に存在する事を始めて知った瞬間でした。
「このニッパー!ヤヴァイ!!」
しかも、紙やビニールも綺麗に切れてしまうのですから言葉もありません。
どんだけ鋭利な刃が付いているのかと、恐る恐る刃先を触ってみましたが、刃研ぎができていないようにしか思えないこの刃先で、硬いものから軟らかいものまで切ってしまうことに正直驚きを隠せませんでした。
後で知る事になるのですが、まずは刃を付き合わせても負けない硬い素材が条件となり、その刃先を突き合わすように最適な角度で研ぎ直すのです。
また、相当な荷重が掛かる“カシメ部”は最適な鍛造を施し、長期に渡りカシメ部のガタを抑えます。
刃先は生きていてもカシメが狂えば軟らかいものは切れません。
切断可能な素材を並べてみると、ナント!14種!!
紙のように柔らかいものから、スプリングやピアノ線のように非常に硬い材質までを、この一本で切る事が可能なんです。
このニッパーにも、最近流行りのコンフォートグリップの設定があります。
実はこのニッパー、あまりにも性能が高過ぎるが故に、許容限界の素材を切ろうとすると、まず自分の手が悲鳴を上げそうになります。
太く硬いものを切断する際に少しでも手の負担を減らそうと加わったのが、青と赤の配色が特徴のコンフォートグリップです。
手に当たる面積が2倍以上あるので、その分手に掛かる負担が半分以下になる理屈です。
最初は食わず嫌いで敬遠されていた方も使い慣れるとコンフォートグリップを好む傾向にありますので、後発モデルはやっぱり良くできていますね♪
どのニッパーを買おうか迷った時には、このピアノ線ニッパーを選んでおけば、間違いありません。
140、160、180、200、250mmのサイズ設定がありますが、オススメは180mmのモデル。
面白い位、硬い物があっさり切れます。
プラスティックや電線のみ切断する等、目的がはっきりしている際には、別のご提案もございますので、お気軽にスタッフまでお問合せ下さい。