こんにちは!!
上田です。
本日は、点検/交換等の際に意外と苦戦する場合が多い作業のお助けツールをご紹介させて頂きます!
このツールを製作しているのは、1903年に設立されたアメリカの自動車整備専用特殊工具メーカー「Lisle(ライル)社」です。
元々は掘削井戸用のドリルマシンの会社として設立されたのですが、1920年以後にフォード車のバルブ修理を行なうようになってから自動車工具関連に進出し、現在となってはアメリカ国内で屈指の自動車メンテナンス用S.S.T.(スペシャルサービスツール:専用特殊工具)の開発・製造・販売するメーカーとして名をはせています。
このメーカーから紹介されている様々なツールは、他社にはないアイデア満載のものが多く、USAの大手ブランドツールメーカー“Snap-on Tools”や”MAC Tools”のみならず、その他多数メーカーにS.S.T.をOEM供給しているいることで知られているメーカーです。
多種あるS.S.T.の中から、今回はこちらのリレープライヤー(#46950)をご紹介させて頂こうと思います!
制御に欠かせない電気部品の一つでもあるリレーは、どのメーカーの車にも必ず搭載されている物ですが、使用時間や回数等にもよりますが、劣化やショート等、いずれ交換となる事は避けられません。
更に、新車から一度も外されていない為に固着しているケースや年数が経過したリレーは外装に使用されているプラスチックが劣化し脆くなっているケースなどがある為、ニードルノーズやプライヤーなどで掴んで引き抜こうとすると、時には割れてしまい、さらに外すのが困難となってしまう場合もあります。
また、リレーが収納されているボックス内は、リレーが隙間なく設置されている為、先端が太いと隙間に入れることすらままなりません。
Lisle リレープライヤーは、この様な使用状況が考慮された形状となっています。
隣り合うリレーとの隙間を考慮し、先端はニードルノーズ以上に細長くなっています。
さらに、リレーをプライヤーの様に掴んで引き抜くのではなく、先端部分をプーラーの爪と似た形状とし、リレーを掴むというよりは引っ掛けて引っ張るといった構造となっています。
リレープライヤーの爪部の厚さは、最大で僅か3mmしかないのでかなり狭い隙間でも奥までしっかり入ります。
使用方法は非常に簡単で、上の図をご覧頂くとイメージが容易に出来ると思います!!
リレー下部は勿論、側面に溝があるタイプにも使用出来ます。
実際使ってみると良く分かるのですが、形状や大きさ、重量等、とても扱いやすく、リレーが固着している場合でもしっかりと保持出来るので、作業の際は非常に重宝します!
また、リレーのみならず、こちらも意外と外し辛い小型の平ヒューズ等の着脱時にも使用できます!
頻繁に起きる作業ではありませんが、備えあれば憂いなし!の特殊工具です。